ケース面接ジム
ケース面接の例題と解き方

個人ケースの解き方

個人ケースは、個人の行動や消費、生活上の意思決定を構造化するお題です。身近なテーマだからこそ、感覚だけで語らず構造化する意識が問われます。

個人ケースとはどのようなお題か

個人ケースは、「一人暮らしを始めたばかりの人が貯金を増やすには」「ある人が運動を継続するには」といった、個人の消費行動や生活習慣の意思決定を扱うお題です。企業の経営課題を扱うPrivateケースやPublicケースと異なり、対象が「一人の人間」である点が最大の特徴です。

身近なテーマであるがゆえに、多くの人が自分の経験や感覚だけで答えようとしてしまいますが、個人ケースでも評価されるのは、対象者を具体化し、行動を構造的に分解する力です。感覚的なアドバイスの寄せ集めにならないよう注意が必要です。

個人ケースは、就職活動生や新卒に近い年次の候補者に出されることが比較的多い傾向があります。身近な生活実感を生かしながらも、それを一般化して論理的に説明できるかが問われていると捉えるとよいでしょう。

対象を身近に感じられる分、逆に一般的な構造化を忘れて、自分の経験談だけで話してしまう失敗も起きやすいテーマです。自分の話は具体例として使いつつ、最終的には誰にでも当てはまる構造として説明することを意識しましょう。

対象者像と目的を具体化する

個人ケースの前提確認では、対象者像、目的、達成期間を自分で具体化することが出発点になります。「貯金を増やす」というお題であれば、年代、収入、家族構成、現在の支出傾向などを仮定しないと、その後の分解が抽象的になってしまいます。

対象者像を具体化する際は、極端な例ではなく、平均的で一般化しやすい人物像を仮定すると、その後の分解や施策が説明しやすくなります。仮定した人物像は、面接官に一言で伝えられる程度にシンプルにまとめましょう。

達成期間も重要な前提です。1か月で成果を出したいのか、1年かけて習慣化したいのかによって、提案すべき施策の性質が大きく変わります。短期であれば即効性のある行動、長期であれば習慣化の仕組みづくりに重心を置くと整理しやすくなります。

対象者像を固めたあとは、その人物が抱えていそうな制約(時間がない、意志が続かない、知識がないなど)も具体的に想像しておくと、後の分解がより現実的になります。

行動の3つの局面に分けて考える

個人ケースの分解では、行動を始める前、続ける途中、成果を感じる場面に分けて考えると整理しやすくなります。運動を継続する課題であれば、始めるきっかけがない、始めても続かない、続けても効果を感じられずやめてしまう、という3つの局面でそれぞれ異なる障壁があります。

3つの局面のどこに最大の障壁があるかを見極めることが、ボトルネック特定に相当します。多くの人が3日坊主で終わる場合は「続ける途中」に、そもそも始めない人が多い場合は「始める前」に課題があると仮説を立てられます。

この3局面の切り口は、貯金、勉強、片付けなど、個人の習慣化に関わる多くのお題に応用できる汎用的な型です。一度身につけておくと、初見のテーマでも入口を見つけやすくなります。

局面ごとに障壁を洗い出したら、それぞれに対応する具体的な工夫(通知、記録、仲間との共有など)を紐づけて考えると、施策が具体的になります。

時間・費用・心理的ハードルという制約

個人ケースの打ち手評価では、時間、費用、心理的ハードルなど、制約を自分で整理することが欠かせません。個人が実行する施策である以上、大がかりな仕組みよりも、無理なく続けられる現実的な提案のほうが評価されやすくなります。

費用については、対象者の収入水準に見合わない高額な提案は非現実的です。心理的ハードルについては、意志の強さに頼る提案よりも、仕組みで自然と続けられる工夫のほうが説得力があります。

個人ケースでは、施策のImpactとFeasibilityに加えて「続けやすさ」という観点を加えると、より的確な評価軸になります。効果が大きくても続けられない施策より、効果は中程度でも続けやすい施策のほうが評価される場面もあります。

最後に、提案した施策が対象者の生活スタイルに無理なく組み込めるかどうかを一言添えると、机上の空論ではない実践的な提案として伝わりやすくなります。

まとめ

個人ケースは、対象者像と目的を具体化したうえで、行動を3つの局面に分けてボトルネックを見極め、時間・費用・心理的ハードルという制約を踏まえて打ち手を評価する型で進めます。

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