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フェルミ推定の例題と解き方

「日本に猫は何匹いるか」の解き方

「日本に猫は何匹いるか」は、フェルミ推定の中でも特に有名な定番問題の一つです。ストック問題・所有アプローチの考え方を使った解き方を整理します。

この問題が定番とされる理由

「日本に猫は何匹いるか」という問いは、フェルミ推定の入門として紹介されることが多い定番の問題です。生活実感で検算しやすく、ストック問題と所有アプローチという基本の型を練習するのに適したテーマだとされています。

この問題は、統計を知っていれば答えられる知識問題ではなく、世帯数と飼育率という2つの手がかりから自分の力で概算する力が試される、フェルミ推定らしい性質を持っています。

猫という身近な対象を扱うため、仮定した数字が現実離れしていないかを自分の生活実感で確認しやすく、フェルミ推定の練習を始めたばかりの人にとって取り組みやすい問題だといえます。

この問題を通じて所有アプローチの型を身につけておくと、犬や家電製品など、他の「個人・世帯が保有する対象」を扱う問題にも応用が効くようになります。

前提設定:対象範囲と定義を決める

この問題ではまず、「猫」の定義(飼い猫のみを対象にするか、野良猫も含めるか)を決める必要があります。多くの場合、飼育されている猫を対象にすると仮定して進めるのが分かりやすい前提になります。

対象範囲についても、日本全国を対象にすると宣言し、ある時点(現在)での飼育数を問うストック問題として捉えることを最初に確認しておきましょう。

野良猫を含めるかどうかは、お題によって明示されることもあれば、されないこともあります。指定がない場合は、飼い猫を対象にすると仮定し、その理由を一言添えるとよいでしょう。

前提を固めたら、次に猫を飼っている主体(個人・世帯)をどう捉えるかという、所有アプローチの分解に進みます。

分解:世帯数×飼育率×平均飼育頭数

この問題の基本的な分解式は、日本の世帯数×猫を飼っている世帯の割合(飼育率)×1世帯あたりの平均飼育頭数です。日本の世帯数を約6,000万世帯と仮定して計算を進めます。

猫の飼育率は、身の回りの感覚や一般的なイメージから、1割弱程度と仮定することが多いとされています。ここでの仮定の数字自体よりも、なぜその割合を選んだのかを説明できることが重要です。

1世帯あたりの平均飼育頭数は、多くの世帯で1〜2匹程度と仮定するのが自然です。複数飼育している世帯の存在も考慮しつつ、平均としては1.5匹程度と置くと、計算がシンプルになります。

これらを掛け合わせると、6,000万世帯×1割弱×1.5匹という式になり、数百万匹程度という桁の答えが導かれます。具体的な数字よりも、この式の組み立て方自体を身につけることが目的です。

検算:別のアプローチで桁を確認する

検算の方法として、猫を診察する動物病院の数や、ペットフードの市場規模から逆算するアプローチも考えられます。複数の切り口で近い桁の答えが出れば、回答全体の説得力が高まります。

人口に対する猫の飼育頭数の比率が、極端に大きすぎたり小さすぎたりしないかを、生活実感と照らし合わせて確認することも有効な検算方法です。

この問題を練習した経験は、犬の飼育数や、他のペット・家電製品といった「所有アプローチ」を使う問題にそのまま応用できます。1つの問題を深く練習することの価値を実感できるテーマです。

定番問題だからといって答えを暗記するのではなく、毎回この分解の流れを自分の手で再現できるようにしておくことが、実戦力につながります。

まとめ

「日本に猫は何匹いるか」は、世帯数×飼育率×平均飼育頭数という所有アプローチの基本形で解けます。猫の飼育率や頭数の仮定の妥当性を、生活実感で検算する練習に適した定番問題です。

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