日本に猫は何匹いるか|フェルミ推定の解き方と解答例
日本国内で飼育されている猫の総数を推定してください。
自分で設定する論点
- 何を数えるか、対象に含めるものと除くものを自分で定義する
- 人口、世帯、保有率など、どの母数から入るかを決める
- 1人あたり、1世帯あたりなどの仮定値を置き、最後にレンジで検算する
- 飼い猫に限定するか、野良猫も含めるかを最初に宣言する
最初に確認・宣言すべきこと
- 対象は飼い猫のみか、野良猫や保護施設の猫も含むか
- 時点は現在のスナップショットでよいか
- ペットショップなど販売在庫の猫は含めるか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
人ではなく世帯を母数にすると数えやすい。日本の世帯数は約6,000万
ヒント2を開く
猫の総数 = 世帯数 × 猫飼育率 × 1世帯あたり頭数 で分解できる
ヒント3を開く
飼育率は「周囲の7〜8世帯に1世帯」の実感から12〜15%、多頭飼いを考えて1世帯あたり1.3匹前後が置きやすい
考え方
- 猫は世帯単位で飼われるため、人口ではなく世帯数を母数に選ぶ
- 飼育率と1世帯あたり頭数の2変数に分解し、それぞれ身近な実感で仮定を置く
- 犬の頭数など別の切り口と比べて桁感を検算する
解答の流れ
- 世帯数を 1.2億人 ÷ 2人 = 6,000万世帯 と置く
- 猫飼育世帯を 6,000万世帯 × 13% ≒ 800万世帯 と見積もる(周囲の実感で7〜8世帯に1世帯)
- 多頭飼いを考慮し1世帯あたり1.3匹として 800万 × 1.3 ≒ 1,000万匹
- 検算として犬(約700万匹と言われる)と比較。猫は室内多頭飼いが多く、犬よりやや多いのは自然
- 結論は約1,000万匹、レンジは800万〜1,300万匹とする
回答例
【結論】日本の飼い猫は約1,000万匹、レンジで800万〜1,300万匹と推定します。 【前提】対象は家庭で飼育されている猫に限定し、野良猫は除きます。 【分解式】猫の総数 = 世帯数 × 猫飼育率 × 1世帯あたり頭数、と分解します。 【計算】世帯数は人口1.2億人を平均世帯人数2人で割って6,000万世帯。飼育率は、身の回りで7〜8世帯に1世帯が猫を飼っている実感から13%と置きます。猫は室内で多頭飼いされやすいので1世帯あたり1.3匹とすると、6,000万 × 13% × 1.3 ≒ 1,000万匹です。 【検算】犬は「3世帯に1匹」と言われ約700万匹です。猫は集合住宅でも飼いやすく多頭飼いが多いため、犬を上回る1,000万匹前後は桁感として自然です。
実際の数値との突き合わせ
ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査」(2023年): 飼育猫 約906万匹
400万〜2,000万匹に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 野良猫を曖昧に含めたまま計算し、範囲がぶれる
- 人口から直接入ってしまい、「飼育の単位は世帯」という構造を外す
- 飼育率を根拠なく30〜50%など過大に置き、桁を外す
面接官の深掘り質問
野良猫も含めるとどのくらい増えますか?
市街地の面積あたり生息密度から積み上げる。市街地1km²あたり数匹〜十数匹と置くと全国で100万〜200万匹程度の上乗せというオーダーを示せれば十分。
この数字から国内のキャットフード市場規模を出すと?
1,000万匹 × 月2,000〜3,000円 × 12カ月 = 約2,400億〜3,600億円。ストックの推定値をフロー(支出)につなぎ直せるかが見られている。
評価ポイント
- 飼い猫と野良猫の範囲を冒頭で宣言できた
- 人口ではなく世帯を母数に選び、理由を言えた
- 飼育率の仮定に身近な根拠を添えられた
- 犬の頭数など別の軸で検算できた