日本のペット関連市場規模はいくらか|フェルミ推定の解き方と解答例
飼育頭数と1頭あたり支出から日本のペット関連市場規模を推定してください。
自分で設定する論点
- 市場範囲と売上に含める商品・サービスを自分で定義する
- 人口、購入者数、頻度、単価など、どの式で市場を分解するか決める
- 高単価層と低単価層、代替品、関連売上の扱いを確認する
- 生体販売・フード・医療・用品など、含める範囲を定義する
最初に確認・宣言すべきこと
- フード・用品・医療・生体販売・サービス(トリミング等)をすべて含むか
- 犬猫以外(小動物・観賞魚)も含むか
- ペット保険は含むか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
市場 = 飼育頭数 × 1頭あたり年間支出。犬と猫で支出が違う
ヒント2を開く
犬は約700万頭、猫は約900万頭が相場観(世帯の1〜2割が飼育)
ヒント3を開く
支出の内訳: フード(毎月)、医療(年数回)、トリミング(犬)、用品
考え方
- 犬と猫に分け、頭数 × 1頭あたり年間支出で積む
- 1頭あたり支出は月次の費目(フード・医療・サービス)を積み上げる
- 犬は猫よりサービス支出が大きい、という構造差を織り込む
解答の流れ
- 頭数: 犬700万頭、猫900万頭と置く(飼育世帯率の実感から)
- 犬の年間支出: フード月5,000円+医療・トリミング・用品で年間計15万円
- 猫の年間支出: フード月4,000円+医療・用品で年間計8万円
- 犬 700万×15万 = 1.05兆円、猫 900万×8万 = 0.72兆円
- 小動物・観賞魚・生体販売・保険で2,000億円を加え、結論は約2兆円とする
回答例
【結論】日本のペット関連市場は約2兆円と推定します。 【前提】フード・用品・医療・トリミングなどのサービス、生体販売を含む関連市場全体を対象にします。 【分解式】犬・猫それぞれの飼育頭数 × 1頭あたり年間支出を積み、その他を加算します。 【計算】飼育頭数は犬約700万頭、猫約900万頭です。犬はフード月5,000円に加え、ワクチン・健診などの医療とトリミングで年間約15万円。猫は外に出さず飼えるためサービス支出が少なく年間約8万円とします。犬1.05兆円+猫0.72兆円で約1.8兆円、小動物や生体販売・保険を加えて約2兆円です。 【検算】ペットは「家族化」で1頭あたり支出が毎年伸びており、頭数減を支出増が補って市場は微増、という業界トレンドとも整合します。
実際の数値との突き合わせ
矢野経済研究所の推計: ペット関連市場は約1.8兆円
1兆〜3兆円に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 犬猫の頭数を桁で外す(人口の1割強という規模感)
- フードだけで計算し、医療・サービスの厚みを落とす
- 生体販売やペット保険など周辺の扱いを宣言しない
面接官の深掘り質問
ペット市場で今後最も伸びる領域はどこだと思いますか?
高齢ペットの医療・介護、保険、プレミアムフード。「ペットの高齢化×家族化」という2つのドライバーから支出単価の高い領域を選ぶ。
ペット保険の市場規模を概算すると?
1,600万頭 × 加入率15% × 年間保険料4万円 ≒ 1,000億円。加入率の伸び代(欧米は3〜5割)を成長余地として言えるとよい。
評価ポイント
- 犬と猫で支出構造の違いを織り込めた
- 1頭あたり支出を費目の積み上げで作れた
- 頭数の相場観(合計1,600万頭前後)を持てていた
- 頭数減×単価増という市場ダイナミクスに触れられた