日本に自動販売機は何台あるか|フェルミ推定の解き方と解答例
飲料以外も含め、日本に設置されている自動販売機の台数を推定してください。
自分で設定する論点
- 何を数えるか、対象に含めるものと除くものを自分で定義する
- 人口、世帯、保有率など、どの母数から入るかを決める
- 1人あたり、1世帯あたりなどの仮定値を置き、最後にレンジで検算する
- 券売機やコインロッカーを含めるか、対象を自分で定義する
最初に確認・宣言すべきこと
- 飲料以外(食品、たばこ、券売機)も含むか
- 屋内(オフィス・学校)の自販機も含むか
- 稼働していない放置機は除いてよいか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
人口あたり密度で入るのが速い。「何人に1台あれば成り立つか」を考える
ヒント2を開く
自販機1台の日商は数千円。商売として成立する人口カバーから逆算できる
ヒント3を開く
コンビニ(約6万店)の何倍あるか、という比較で検算すると桁を外しにくい
考え方
- 人口 ÷ 1台あたりカバー人口、という密度アプローチで入る
- 設置場所(街頭・オフィス・駅・施設)を挙げて密度仮定の妥当性を補強する
- コンビニ店舗数など既知の数と比較して検算する
解答の流れ
- 自販機は50人に1台程度あれば商売が成り立つと置く(1台の日商3,000円 ÷ 1人1日60円の自販機支出)
- 台数 = 1.2億人 ÷ 50人 = 240万台
- うち飲料が8割、食品・たばこ・券売機などが2割という内訳イメージを添える
- 検算: コンビニ約6万店の40倍。街を歩くとコンビニ1店の間に自販機を数十台見かける実感と整合
- 結論は約250万台、レンジは150万〜400万台とする
回答例
【結論】日本の自動販売機は約250万台と推定します。 【前提】飲料を中心に、食品・たばこ・券売機も含めた稼働中の自販機を対象にします。 【分解式】台数 = 人口 ÷ 1台あたりカバー人口、という密度で考えます。 【計算】自販機1台の日商は3,000円程度、1人が自販機に使うお金は1日60円程度とすると、1台が成立するには約50人の商圏が必要です。1.2億人 ÷ 50人 = 240万台となります。 【検算】コンビニは約6万店なので、その約40倍です。街中でコンビニ1店舗の間に自販機を数十台見かける感覚と矛盾しません。結論は約250万台、うち飲料自販機が8割程度と考えます。
実際の数値との突き合わせ
日本自動販売システム機械工業会(2023年): 自動販売機・自動サービス機の普及台数 約270万台(うち飲料約220万台)
100万〜500万台に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 設置場所を細かく列挙して積み上げ、時間切れになる(密度で入る方が速い)
- 1台あたりカバー人口を5人や500人など、採算と合わない値に置く
- 券売機などを含むか曖昧なまま進める
面接官の深掘り質問
自販機の台数は今後増えますか、減りますか?
コンビニ・キャッシュレス・人手不足による補充コスト増で微減トレンド。一方、省人化ニーズで食品自販機は増える。ネットでは緩やかな減少、と両面を挙げて答える。
飲料自販機市場の年間売上規模は?
250万台 × 8割 × 日商3,000円 × 365日 ≒ 2兆円強。台数(ストック)から売上(フロー)への変換を即座にできるかが見られる。
評価ポイント
- 密度(何人に1台)という入り方を選べた
- 1台の採算(日商)から密度仮定を裏づけられた
- コンビニ店舗数との比較で検算できた
- 飲料とそれ以外の内訳イメージを添えられた