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フェルミ推定の例題と解き方

「日本の電柱の本数」の解き方

「日本に電柱は何本あるか」は、存在アプローチの基本を練習できる、フェルミ推定でもっとも有名な定番問題の一つです。解き方を整理します。

この問題が定番とされる理由

「日本に電柱は何本あるか」という問いは、フェルミ推定の代名詞ともいえるほど広く知られた定番問題です。個人の所有物ではなく、社会インフラとして一定の密度で設置されている対象を扱う、存在アプローチの典型例だとされています。

電柱は生活のいたるところに存在するインフラでありながら、正確な本数を知っている人はほとんどいません。だからこそ、統計を暗記しているかではなく、論理的に概算する力を試すのに適した問題として選ばれやすいとされています。

この問題は、道路の総延長や設置間隔といった、目に見える手がかりから積み上げていく思考プロセスが特徴で、存在アプローチの練習に最適なテーマです。

定番問題であるがゆえに模範解答を目にする機会も多いですが、答えを覚えるのではなく、毎回自分の手で分解を再現できるようにしておくことが重要です。

前提設定:対象範囲と電柱の定義

この問題ではまず、対象を日本全国とし、電力用の電柱を対象にするのか、通信用の柱も含めるのかを決める必要があります。多くの場合、電力柱を中心に考えると説明しやすくなります。

対象範囲は現在の時点でのストック問題として捉え、地上に設置されている電柱を対象にすると仮定します。地中化されている都市部の一部エリアは、電柱がない前提で考えることになります。

「電力を供給するための電柱を対象とします」のように前提を宣言しておくと、通信用の柱との混同を避けられ、その後の計算がすっきりします。

前提を固めたら、道路の総延長や設置間隔という、存在アプローチの母数を検討するステップに進みます。

分解:道路延長×設置密度、または面積×密度

代表的な分解式の1つは、日本の道路の総延長×一定間隔ごとの電柱設置本数です。電柱は道路沿いに一定間隔(数十メートルごと)で設置されていることが多いという生活実感を手がかりにします。

もう1つの分解式は、日本の国土面積×単位面積あたりの電柱密度です。都市部と地方で密度が異なる点を考慮しつつ、平均的な密度を仮定して計算します。

道路延長から考える場合、日本の道路総延長(約120万kmなど、大まかな数字)を仮定し、電柱の設置間隔(30〜50メートルに1本程度)で割ることで、本数を概算できます。

どちらのアプローチも、都市部と地方での密度の違いを考慮するとより精度が上がりますが、まずは全国平均で大まかな桁を出すことを優先しましょう。

検算:電力会社の管轄戸数や世帯数との比較

検算の方法として、日本の総世帯数と、電柱1本あたりがカバーする世帯数の目安を仮定し、逆算する方法が考えられます。1本の電柱が数世帯分の電力供給を担っているとすれば、世帯数から逆算した本数と比較できます。

道路延長からのアプローチと、面積からのアプローチの両方で計算し、近い桁の答えが出るかを確認すると、検算として説得力が増します。

この問題で練習した「道路延長や面積を母数にした存在アプローチ」は、信号機、街灯、郵便ポストなど、他の社会インフラを扱う問題にも応用できる汎用性の高い型です。

最終的な答えが出たら、日本の道路網の広さや、電力インフラの規模感と照らし合わせて、桁が妥当かどうかを確認して締めくくりましょう。

まとめ

「日本の電柱の本数」は、道路延長×設置密度、または国土面積×密度という2つの存在アプローチで解けます。世帯数からの逆算で検算する練習にも適した、代表的な定番問題です。

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