日本に電柱は何本あるか|フェルミ推定の解き方と解答例
道路延長や設置間隔から日本の電柱本数を推定してください。
自分で設定する論点
- 対象物が必要になる場所や条件を自分で定義する
- 人口密度、道路、商圏、設置間隔など、入口にする母数を選ぶ
- 都市部と地方、特殊立地、重複カウントの扱いを確認する
- 電力柱と通信柱(電話線)を分けるか、合算で数えるかを決める
最初に確認・宣言すべきこと
- 電力用と通信用(NTT柱)を両方含むか
- 私有地内の引込柱も含むか
- 地中化された都心部の扱いをどうするか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
電柱は道路沿いに立つ。道路総延長 × 電柱のある割合 × 1kmあたり本数、で分解できる
ヒント2を開く
日本の道路総延長は約130万km。電柱の間隔は30〜50mが目安
ヒント3を開く
住宅の引込線を思い出すと、ほぼすべての生活道路に電柱があると分かる
考え方
- 道路延長を母数に、電柱設置率と設置間隔で分解する
- 設置間隔は「家の前の電柱の間隔」という実感から30〜40mと置く
- 無電柱化は幹線の一部に限られる、という現実感覚で設置率を高めに置く
解答の流れ
- 日本の道路総延長を約130万kmと置く(国土に細かく張り巡らされている)
- 電気は全戸に届くため、道路の8割に電柱があると置く: 130万 × 80% = 104万km
- 設置間隔35m → 1kmあたり約30本: 104万km × 30本 ≒ 3,100万本
- 私有地内の引込柱・敷地内柱を1割弱上乗せ
- 結論は約3,500万本、レンジ3,000万〜4,000万本とする
回答例
【結論】日本の電柱は約3,500万本と推定します。 【前提】電力柱と通信柱の両方を含み、私有地の引込柱も数えます。 【分解式】電柱は道路沿いに立つため、道路総延長 × 電柱のある道路割合 × 1kmあたり本数で計算します。 【計算】道路総延長は約130万km。電気はほぼ全戸に届くので、生活道路を含む8割に電柱があるとして104万km。設置間隔は家の前の感覚で35m、つまり1kmに約30本とすると、104万km × 30本 ≒ 3,100万本。敷地内の引込柱を加えて約3,500万本です。 【検算】人口1.2億人に対して3.5人に1本。世帯で見ると1.7世帯に1本で、どの家の前にも電柱がある実感と整合します。
実際の数値との突き合わせ
電気事業連合会・NTT東西の公表値: 電力柱・通信柱の合計 約3,600万本
2,000万〜5,000万本に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 道路総延長の桁を大きく外す(130万kmを13万kmなど)
- 幹線道路だけを想定し、生活道路の電柱を落として過小になる
- 無電柱化率を過大に見積もる(実際は全国で1%未満)
面接官の深掘り質問
無電柱化を全国で行うと費用はいくらかかりますか?
3,500万本 ÷ 1kmあたり30本 ≒ 100万kmに対し、地中化コスト1kmあたり5億円 → 500兆円規模。だから幹線に限定される、と数字で政策の現実性を語る。
電柱1本あたりの広告価値はどう考えますか?
通行量×視認率×単価で電柱広告の相場(月数千円)を構造化する。立地で価値が桁で違う点に触れる。
評価ポイント
- 道路延長という母数を選び、式を立ててから数字を置けた
- 設置間隔に生活実感の根拠を添えられた
- 電力と通信の2系統がある点に触れられた
- 人口比・世帯比に落として検算できた