日本に信号機は何基あるか|フェルミ推定の解き方と解答例
道路網と交差点密度から日本の信号機の数を推定してください。
自分で設定する論点
- 対象物が必要になる場所や条件を自分で定義する
- 人口密度、道路、商圏、設置間隔など、入口にする母数を選ぶ
- 都市部と地方、特殊立地、重複カウントの扱いを確認する
- 交差点単位で数えるか、灯器の台数で数えるかを定義する
最初に確認・宣言すべきこと
- 信号機は「交差点単位」か「灯器1台単位」か
- 歩行者用信号・押しボタン式も含むか
- 対象は公道のみでよいか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
すべての交差点に信号があるわけではない。信号が付くのは主に幹線道路の交差点
ヒント2を開く
幹線道路(国道+都道府県道)は約20万km。生活道路130万kmと分けて考える
ヒント3を開く
幹線道路では「何mおきに信号で止まるか」という運転・歩行の実感が使える
考え方
- 信号が設置される条件(幹線道路の交差点)を先に定義し、母数を幹線道路に絞る
- 幹線道路延長 × 単位距離あたり信号数で概算する
- 都市と郊外で信号間隔が違う点を補正し、灯器数との定義差にも触れる
解答の流れ
- 信号は幹線道路中心と定義。国道+都道府県道で約20万kmを母数にする
- 市街地は500mに1基、郊外は2kmに1基。平均して1kmあたり1基と置く
- 幹線分: 20万km × 1基 = 20万基
- 生活道路の押しボタン式・スクールゾーンで1〜2万基を上乗せ
- 結論は交差点単位で約20万基。灯器単位なら1交差点あたり数台で100万台規模、と定義差も添える
回答例
【結論】日本の信号機は交差点単位で約20万基と推定します。 【前提】車両用・歩行者用を合わせて「信号交差点の数」で数えます。灯器1台ずつ数える場合は数倍になります。 【分解式】信号は幹線道路の交差点に集中するため、幹線道路延長 × 1kmあたり信号数で計算します。 【計算】道路総延長130万kmのうち、信号が付くのは国道・都道府県道クラスの約20万kmです。市街地では500mごと、郊外では2kmごとに信号がある運転実感から、平均1kmに1基とすると20万基。通学路の押しボタン式などを加えて約21万基です。 【検算】人口600人に1基、市区町村あたり約120基。中規模の市に数百基という感覚と合います。
実際の数値との突き合わせ
警察庁 交通信号機ストック数(2022年度): 全国の信号機 約20.8万基(交差点単位)
10万〜35万基に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 全道路130万kmを母数にして数十万〜百万基に過大化する
- 「交差点の数=信号の数」と置いてしまう(信号のない交差点が大半)
- 灯器数と交差点数を混同したまま結論を言う
面接官の深掘り質問
信号機の維持費は全国で年間いくらかかりますか?
20万基 × 電気代・保守で年30万円/基 ≒ 600億円。1基あたりコストの置き方(電気代+定期交換の償却)を構造で示す。
信号機の数は今後増えますか、減りますか?
交通量減少と警察の維持費削減で、地方から撤去・ラウンドアバウト化が進み微減方向。設置基準というボトルネックから答える。
評価ポイント
- 「全交差点ではなく幹線の交差点」という設置条件を定義できた
- 交差点単位か灯器単位かの定義差に自分で気づけた
- 市街地と郊外の密度差を織り込めた
- 人口あたり・自治体あたりで検算できた