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コスト削減ケースの解き方

コスト削減ケースは、コスト構造を分解し、品質を落とさず削減余地を探すお題です。利益率改善ケースよりもコスト構造そのものの効率化に焦点を絞ったテーマです。

コスト削減ケースの特徴

コスト削減ケースは、「ある工場の製造コストを10%削減するには」「あるオフィスの運営コストを見直すには」といった形で出題されます。売上側の議論をほとんど含まず、コスト構造そのものの効率化に焦点を絞る点が、利益率改善ケースとの違いです。

コスト削減という言葉から、単純に「安い仕入先に変える」「人を減らす」といった短絡的な施策を思い浮かべがちですが、評価されるのはコスト構造を発生量、単価、工程、稼働率といった要素に分解し、根拠を持って削減余地を特定する力です。

コスト削減ケースでは、削減した結果、品質や安全性、従業員の負荷にどう影響するかという視点が特に重視されます。コストだけを見て品質への影響を考えない提案は、評価が伸びにくくなります。

業界特有のコスト構造に詳しくなくても、発生量×単価という基本の分解と、短期・中長期という時間軸の視点を持っていれば、多くのコスト削減ケースに対応できます。

削減対象の範囲と守るべき品質を定義する

コスト削減ケースの前提確認では、削減対象のコスト範囲と守るべき品質を自分で定義することが出発点になります。原材料費なのか、人件費なのか、物流費なのか、対象範囲を絞らないまま議論を進めると、コスト全体を漠然と扱うことになり分析が浅くなります。

守るべき品質の定義も重要です。「品質を落とさずに」という制約がお題に含まれる場合は、何をもって品質とするか(製品の性能、納期、接客の丁寧さなど)を具体的にイメージしておくと、削減案を評価する際の判断基準がぶれません。

対象範囲を絞る際は、コスト全体に占める割合が大きい項目や、競合と比べて明らかに高そうな項目があれば、そこを優先的に対象にすると仮定して進めると、説得力のある前提になります。

前提を定義したら、その範囲の中でどのようにコストが発生しているかを頭の中で簡単に整理してから、次の分解のステップに進みましょう。

発生量・単価・工程・稼働率のどこに無駄があるか

コスト削減ケースの分解では、発生量、単価、工程、稼働率のどこに無駄があるかを分解することが中心になります。発生量であれば使用量そのものを減らせないか、単価であれば仕入先や契約条件を見直せないか、工程であれば無駄な作業やプロセスがないかを確認します。

稼働率という切り口も重要です。設備や人員の稼働率が低い場合、その設備や人員にかかる固定費が売上や生産量に対して割高になっている可能性があります。稼働率を上げることでコストを実質的に下げられる場合があります。

複数の切り口に同時に手をつけようとすると議論が浅くなるため、コスト全体に占める割合や、競合との比較から、最も削減余地が大きそうな切り口を1つに絞って深掘りする進め方が実戦的です。

工程の見直しにおいては、単に人を減らすのではなく、無駄な工程そのものをなくす、自動化するといった発想を持てると、より本質的な削減案として評価されやすくなります。

短期で削れるものと中長期で仕組みを変えるものを分ける

コスト削減ケースの打ち手評価では、短期で削れるものと中長期で仕組みを変えるものを分けて考えることが欠かせません。契約の見直しや無駄な発注の削減は短期で実行しやすい一方、工程の自動化や設備投資は効果が出るまでに時間がかかります。

短期施策と中長期施策を組み合わせて提示すると、すぐに効果が出る施策と、じっくり取り組む構造的な施策の両方を提案できる、バランスの取れた回答になります。

削減施策を評価する際は、ImpactとFeasibilityに加えて、品質や従業員への影響という観点を必ず含めるようにしましょう。コスト削減が行き過ぎて品質が落ちれば、結果的に顧客離れや売上減につながるリスクがあります。

最後に、選んだ削減施策が守るべき品質を損なわないことを一言添えると、コストだけに偏らないバランスの取れた提案として評価されやすくなります。

まとめ

コスト削減ケースは、削減対象の範囲と守るべき品質を定義したうえで、発生量・単価・工程・稼働率のどこに無駄があるかを見極め、短期と中長期の施策を分けて評価する型で進めます。

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