ミクロ売上推定の解き方(1店舗の売上を客数×客単価で出す)
ミクロ売上推定は、1店舗や1拠点の客数、客単価、回転率から売上を推定する型です。特定チェーンの1店舗あたりの売上を問うお題で頻出します。
ミクロ売上推定とはどのようなお題か
ミクロ売上推定の問題は、「スターバックス1店舗の年間売上はいくらか」「駅前ラーメン店1店舗の月商はいくらか」といった、特定の1店舗や1拠点の売上を問うお題です。市場全体ではなく、個別の事業単位を対象にする点がマクロ売上推定との違いです。
この型は、ユニットベースの考え方と密接に関連しており、1店舗あたりの客数、客単価、営業時間といった変数を具体的にイメージすることが出発点になります。
ミクロ売上推定は、実在するチェーン店や身近な店舗をテーマにすることが多く、自分の来店経験を生かして仮定を置きやすいという利点があります。
一方で、実在する企業名が挙げられている場合、その企業の実際の数字を知っているかのように振る舞う必要はなく、あくまで一般的な店舗のイメージから概算する姿勢で十分だと理解しておきましょう。
対象店舗や拠点の標準像を自分で置く
ミクロ売上推定の前提確認では、対象店舗や拠点の標準像を自分で置くことが出発点になります。都心の駅前店舗を想定するのか、郊外のロードサイド店舗を想定するのかによって、その後の仮定が大きく変わります。
標準像を置く際は、極端な例(最も繁盛している店舗、あるいは最も空いている店舗)ではなく、平均的な立地・規模の店舗をイメージすると、その後の仮定が説明しやすくなります。
対象が実在するチェーンの場合、店舗の広さや座席数について、自分が実際に訪れた経験や一般的なイメージをもとに、具体的な数字を仮定しておくとよいでしょう。
標準像を固めたら、その店舗が1日にどのように営業しているか(営業時間、客層、混雑する時間帯など)を簡単にイメージしてから、次の分解のステップに進みます。
客数、客単価、営業時間、営業日など売上式の変数を選ぶ
ミクロ売上推定の分解では、客数、客単価、営業時間、営業日など、売上式の変数を選ぶことが中心になります。基本形は、1時間あたりの客数×客単価×営業時間×営業日数という掛け算です。
客数を仮定する際は、座席数と回転率から逆算する方法が有効です。座席数×回転率×営業時間帯の区分(朝・昼・夜など)を組み合わせると、より精度の高い客数の推定に近づきます。
客単価は、メニューの価格帯や、来店客の注文点数の平均をイメージして仮定します。実在するチェーンであれば、一般的に知られている価格帯を参考に、無理のない範囲で仮定を置きましょう。
営業時間や営業日数についても、一般的な店舗の営業形態(定休日の有無、時短営業の可能性など)を考慮して仮定すると、より現実的な計算になります。
立地差・時間帯差・繁忙期をどう補正するか
ミクロ売上推定の打ち手評価にあたる部分では、立地差、時間帯差、繁忙期をどう補正するか考えることが重要です。同じチェーンでも、都心の店舗と郊外の店舗では客数に大きな差があることが一般的です。
時間帯によっても客数は大きく変動します。朝の通勤時間帯、昼の休憩時間帯、夜の時間帯で客層や客数が異なる場合、平均値で単純化するか、時間帯別に分けて考えるかを判断する必要があります。
季節性やイベントの有無によって繁忙期・閑散期の差がある業態では、年間を通じた平均値を使うのか、特定の時期を想定するのかを明確にしておくと、答えの一貫性が保たれます。
最終的な売上の答えが出たら、実店舗の規模感(従業員数や坪数など)から見て、常識的な範囲に収まっているかを検算し、回答を締めくくりましょう。
まとめ
ミクロ売上推定は、対象店舗の標準像を定義したうえで、客数・客単価・営業時間・営業日数という変数で売上を分解し、立地差や時間帯差を踏まえて精度を高める型で進めます。