MECEとロジックツリーの基本
MECEとロジックツリーは、ケース面接における分解の基本となる考え方です。使い方と注意点を整理します。
MECEとは何か
MECEとは「モレなく、ダブりなく」を意味する言葉で、物事を分解する際に、全体を過不足なく網羅する考え方です。ケース面接では、目的指標を構成する要素を分解する場面で、この考え方が土台になります。
モレがある分解は、重要な論点を見落としてしまうリスクがあり、ダブりがある分解は、同じ要素を重複して数えてしまい、分析全体の精度を損ないます。どちらも避けるべき状態として意識しておく必要があります。
完全にMECEな分解を作ることは実務上難しい場合も多く、面接の限られた時間の中では、大きなモレやダブりがない程度の実用的な分解を目指すことが現実的です。
MECEという言葉自体を面接官に説明する必要はなく、分解の結果が自然とモレなくダブりなくなっていることが重要です。言葉よりも実践を意識しましょう。
ロジックツリーとは何か
ロジックツリーは、1つの問いや指標を、樹形図のようにいくつかの要素に段階的に分解していく思考の整理法です。売上を客数×単価に分解し、さらに客数を新規顧客と既存顧客に分解する、といった形で使います。
ロジックツリーを使うことで、頭の中だけで考えるより、分解の構造を視覚的に整理しやすくなります。紙に書きながら考えることで、モレやダブりにも気づきやすくなるという利点があります。
ロジックツリーは、原因を掘り下げる「原因追求ツリー」と、施策を広げる「施策展開ツリー」など、目的によって使い方が異なります。ケース面接では、両方の使い方を状況に応じて使い分ける必要があります。
ロジックツリーを作る際は、上位の階層から下位の階層に向かって、論理的なつながりが保たれているかを確認しながら進めることが大切です。
実際のケース面接での使い方
ケース面接では、目的指標(売上や利益など)を最上位に置き、そこから2〜3階層程度の分解を行うのが実戦的です。階層を深くしすぎると、説明に時間がかかり、面接官が追いにくくなります。
分解した各要素について、それぞれがモレなくダブりなく並んでいるかを、声に出して確認する習慣をつけると、MECEを意識した分解になっているかを自分でチェックしやすくなります。
分解の切り口に迷った場合は、「対になる概念」(新規と既存、国内と海外など)を意識すると、自然とモレの少ない分解になりやすいという工夫もあります。
ロジックツリーを声で説明する際は、上位から下位への順番を保ち、聞き手が構造を頭の中で描けるようなペースで話すことを心がけましょう。
MECE・ロジックツリーを使う際の注意点
MECEやロジックツリーは、思考を整理するための道具であり、完璧な分解を作ること自体が目的ではありません。分解に時間をかけすぎて、肝心の分析や施策の議論に時間が回らなくなることは避けましょう。
分解の粒度がお題によって適切に調整されているかも重要です。細かすぎる分解は説明が長くなり、粗すぎる分解は根拠が薄く見えるため、面接官が理解しやすい粒度を意識する必要があります。
MECEを意識しすぎるあまり、機械的にすべての要素を均等に扱おうとすると、かえって論点がぼやけてしまいます。分解したうえで、重要な要素に絞り込む判断力も併せて必要です。
練習を重ねる中で、紙に書かずとも自然とモレなくダブりなく分解できる感覚を身につけていくことが、MECE・ロジックツリーを使いこなす最終的な目標です。
まとめ
MECEはモレなくダブりなく分解する考え方、ロジックツリーはそれを視覚的に整理する手法です。2〜3階層程度の実用的な粒度を意識し、道具として使いこなす練習を重ねましょう。