ケース面接ジム
社会課題解決難易度: 応用思考15分 / 回答7

地方の医師不足を解消するにはケース面接回答例と進め方

地方都市・郡部の医師不足を改善する施策を考えてください。

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自分で設定する論点

  • 解決したい社会課題の対象者、地域、評価指標を自分で置く
  • 発生原因を人、仕組み、環境、インセンティブに分けて考える
  • 行政、企業、個人の役割と実行上の制約を整理する
  • 医師の絶対数の問題か、偏在の問題かを最初に切り分ける

面接官への確認例

  • 問題は医師総数か、地域・診療科の偏在か(偏在と置いてよいか)
  • 主体は都道府県と置いてよいか
  • 医師の職業選択の自由という制約は前提でよいか

行き詰まったときの段階ヒント

ヒント1を開く

日本の医師数は総数では増えている。問題は地域偏在と診療科偏在。「不足」の正体を定義する

ヒント2を開く

医師が地方に行かない理由: キャリア(症例・指導医・学会)、生活(家族・教育)、負担(一人で全部・呼び出し)

ヒント3を開く

供給を増やす以外に、需要側(医療のかかり方)と生産性(タスクシフト・遠隔)のレバーがある

考え方

  • 総数でなく偏在の問題と定義し、医師個人の意思決定(なぜ行かないか)から原因を掘る
  • 供給誘導・生産性向上・需要適正化の3レバーで打ち手を体系化する
  • 強制でなくキャリア・生活の障壁を除く設計(職業選択の自由の制約内)にする

解答の流れ

  1. 前提: 医師総数は微増しており、本質は地域・診療科偏在。県の立場で5年計画を設計する、と置く
  2. 原因分析: 医師が地方勤務を避けるのは、症例・指導医が少なくキャリアが停滞する不安、家族の生活・教育、一人体制の過重負担の3つ
  3. 打ち手: A案 キャリア設計型の地域勤務(大学病院とのローテーション組み込み・地域枠の運用改善・専門医取得と両立する研修プログラム)、B案 集約と連携(中核病院への機能集約+巡回診療・ドクターカー、遠隔診療・遠隔画像診断の常態化)、C案 タスクシフト(特定行為研修を受けた看護師・薬剤師への権限移譲)で医師1人あたりの守備範囲を広げる
  4. 評価: A案は中期の本丸だが大学医局との調整が必要。B案は「全ての町に常勤医」を諦める合意が難所。C案は制度が既にあり拡大余地
  5. 推奨: 集約+遠隔で当面の医療アクセスを守りつつ、キャリア型ローテーションで持続的な供給を作る

回答例

【前提】日本の医師総数は増加傾向にあり、問題の本質は地域と診療科の偏在です。県の立場で、5年で郡部の医療アクセスを維持・改善する計画を設計します。医師の職業選択の自由は前提とします。 【現状分析】医師が地方勤務を選ばない理由は3つです。(1)キャリア: 症例数・指導医が少なく、専門医取得や技能維持に不安がある。(2)生活: 配偶者の仕事や子どもの教育。(3)負担: 一人で全診療科・24時間対応という過重な体制。「行け」と言っても行かないのは、この障壁が理由であり、障壁を除く設計が必要です。 【ボトルネック】地方勤務がキャリアの中断になってしまう構造と、少ない医師を分散配置して共倒れになる医療体制です。 【打ち手】1. キャリア設計型の地域勤務: 大学病院・中核病院と地域病院を行き来するローテーションを研修プログラムに組み込み、地域勤務が専門医取得の武器になる設計にする。2. 集約と連携: 常勤医を中核病院に集約し、郡部は巡回診療・オンライン診療・遠隔画像診断でカバーする。救急はドクターカー・ヘリで時間を担保する。3. タスクシフト: 特定行為研修を受けた看護師への権限移譲で、医師でなくてもできる業務を移す。 【評価と推奨】「全ての町に常勤医を置く」発想は医師の疲弊と離職を招き持続しません。推奨は、集約+遠隔・巡回で医療アクセスの質を守りつつ、キャリアと両立するローテーション制度で中期的な供給を作る二段構えです。住民には「近くの診療所」から「確実につながる医療網」への転換を、データ(救急搬送時間など)で説明し合意を形成します。

打ち手の評価表

打ち手ImpactFeasibility期間リスク
中核病院への集約+巡回・遠隔医療2〜3年住民合意・アクセス悪化の不公平感
キャリア型ローテーション・地域枠改善3〜5年大学医局との調整
看護師等へのタスクシフト1〜2年研修コスト・責任範囲の整理

よくあるミス

  • 「医学部定員を増やす」だけで、偏在という本質と時間軸(養成に10年)を外す
  • 「手当を増やす」という金銭インセンティブ一本槍(キャリア不安には効きにくい)
  • 住民の反発を無視して集約を語る、あるいは集約を怖れて全町維持を前提にする

面接官の深掘り質問

オンライン診療で医師不足はどこまで解決しますか?

初診・処置・救急は対面が必要で、代替できるのは再診・慢性疾患管理など一部。ただし「医師の移動時間の削減」効果は大きい。適用範囲を切り分けて答える。

診療科の偏在(産科・外科の不足)はどうしますか?

訴訟リスク・労働負荷という構造要因に、無過失補償の拡充・複数主治医制・手当を組み合わせる。地域偏在とはドライバーが違う、と区別して答える。

評価ポイント

  • 総数でなく偏在の問題と定義し直せた
  • 医師個人の意思決定(キャリア・生活・負担)から原因を掘れた
  • 「全ての町に常勤医」を諦める集約の判断を示せた
  • 強制でなく障壁除去という設計思想を貫けた

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練習

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思考時間と回答時間を区切って、口頭説明まで含めて練習できます。

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