日本のフィットネスクラブ市場規模はいくらか|フェルミ推定の解き方と解答例
会員数と客単価から日本のフィットネスクラブ市場規模を推定してください。
自分で設定する論点
- 市場範囲と売上に含める商品・サービスを自分で定義する
- 人口、購入者数、頻度、単価など、どの式で市場を分解するか決める
- 高単価層と低単価層、代替品、関連売上の扱いを確認する
- 総合ジム・24時間ジム・パーソナルなど業態の範囲を定義する
最初に確認・宣言すべきこと
- ヨガ・パーソナルジム・公営ジムも含むか
- 会費収入のみか、物販・プロテイン等も含むか
- オンラインフィットネスは除くか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
市場 = 会員数 × 平均月会費 × 12カ月
ヒント2を開く
会員数は「参加率」で考える。日本のジム参加率は人口の3〜5%と低い(米国は2割)
ヒント3を開く
業態で会費が違う: 24時間ジム8,000円、総合クラブ1万円、パーソナル数万円
考え方
- 人口 × ジム参加率で会員数を出す
- 業態別の会費ミックスで平均単価を作る
- 幽霊会員(在籍するが来ない)も会費を払う、という業界構造に触れる
解答の流れ
- 参加率: 周囲でジムに入会している人の実感から成人の5%と置く
- 会員数 = 成人9,000万人 × 5% = 450万人
- 会費ミックス: 24時間ジム(8,000円)5割、総合クラブ(1万円)4割、パーソナル(5万円)1割 → 平均約1.3万円
- ただしパーソナルは会員数が少ないため補正し、平均月会費を9,000円とする
- 市場 = 450万人 × 9,000円 × 12 ≒ 4,900億円。結論は約5,000億円とする
回答例
【結論】日本のフィットネスクラブ市場は約5,000億円と推定します。 【前提】総合クラブ・24時間ジム・パーソナルジムの会費・利用料収入を対象にします。 【分解式】市場 = 会員数(人口 × 参加率) × 平均月会費 × 12カ月。 【計算】日本のジム参加率は低く、周囲の実感から成人9,000万人の5%、約450万人が会員とします。月会費は、24時間ジム8,000円と総合クラブ1万円が大半で、高額なパーソナルが一部という構成から平均9,000円と置くと、450万人 × 9,000円 × 12カ月 ≒ 4,900億円です。 【検算】最大手のコナミスポーツやエニタイムでも売上数百億円規模であり、上位10社合計で市場の5割とすると全体5,000億円前後という構造に整合します。米国の参加率(約2割)に比べて伸び代が大きい市場です。
実際の数値との突き合わせ
業界推計(フィットネス産業協会など): 市場規模約5,000億円・参加率は人口の約4%
2,000億〜1兆円に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 参加率を2〜3割と置き、市場を数倍に過大化する(それは米国水準)
- 実際に通っている人だけを数え、会費を払う幽霊会員を落とす
- パーソナルジムの高単価に引きずられ平均会費を吊り上げる
面接官の深掘り質問
この市場を2倍にする方法を考えてください。
単価は上げにくいので参加率5%→10%が本丸。非利用層の障壁(時間・心理・料金)別に、24時間・無人・低価格・医療連携などの打ち手を対応させる。
チョコザップの戦略をこの数字から説明すると?
月3,000円×コンビニ型で「参加率の外側」の未経験層を開拓する参加率拡大戦略。既存市場の奪い合いでなく分母を広げた、と構造で説明する。
評価ポイント
- 参加率という浸透度の概念で会員数を出せた
- 業態別の会費ミックスを作れた
- 幽霊会員を含む会費モデルという業界構造に触れられた
- 大手企業の売上規模から検算できた