BtoB部品メーカーの新規顧客を開拓するには|ケース面接の回答例と進め方
自動車向け精密部品メーカーが、新規顧客・新規用途を開拓する方法を考えてください。
まずは自分で解いてみましょう。解答・解説は開くまで表示されません。
解答・解説を開く
回答の要点
- 構造化
- 新規売上を業界別の顧客数×採用案件数×年間数量×単価に分解。
- ボトルネック
- 技術の近さだけでなく、試作から量産受注につながる割合と時期が成長を左右する。
- 打ち手
- EV・半導体装置・ロボット向けに案件を積み上げる。計50億円の仮説に対し目標60億円への不足を埋める。
面接官への確認例
- 動機は何か: 既存顧客(自動車)の需要減リスクへの備えか、成長投資か
- 技術資産は何か: 加工精度、量産能力、品質保証体制のどれが強みか
- 新規開拓に投じられるリソース(営業人員・開発費)の規模感
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
既存事業の深耕か、新市場の開拓かを先に定義する。自社の技術資産(加工精度・量産能力・品質保証)も整理しておく
ヒント2を開く
新領域売上 = 各区分の(獲得顧客数 × 顧客あたり採用案件数 × 年間数量 × 部品単価)の合計
ヒント3を開く
着目した理由:売上は市場の大きさより、採用企業数と量産に進む案件数で決まります。候補への接点や認証実績を使える領域ほど、5年以内の売上につなげやすいと考えます。 改善すべきこと:試作採用率、量産への移行率、1社あたりの案件数を上げることが必要です。量産時期と受注数量を確認できる案件から選びます。
ヒント4を開く
EV20億円、半導体装置20億円、ロボット10億円の仮説なら合計50億円です。60億円の目標に10億円不足します。半導体部品市場1,000億円×2%も20億円であり、受注可能性を示す根拠にはなりません。半導体20億円の内訳例は、顧客候補40社×試作採用50%×量産移行50%×1社2案件×年1万個×1万円です。EV20億円・ロボット10億円も同じ案件単位で見積もる必要があり、この内訳は採用率と量産時期を置いた仮説です。 EV20億円は既存候補20社×採用50%×2案件×年1万個×1万円、ロボット10億円は候補20社×採用50%×1案件×年1万個×1万円の仮説です。各社・各案件の量産時期を営業リストで確認します。
構造図: どう分解して解くか
候補市場の計算根拠
改善候補
着目した理由:売上は市場の大きさより、採用企業数と量産に進む案件数で決まります。候補への接点や認証実績を使える領域ほど、5年以内の売上につなげやすいと考えます。
改善すべきこと:試作採用率、量産への移行率、1社あたりの案件数を上げることが必要です。量産時期と受注数量を確認できる案件から選びます。
打ち手と評価
結論
短期は既存顧客のEV案件、中期は半導体装置の試作採用を優先します。現案50億円では目標に届かず、10億円分の案件追加または目標見直しが必要です。
回答例(面接での話し方)
1前提
売上200億円の部品メーカーで、5年後の新規領域売上60億円を目標額として固定します。既存売上が減るため、比率30%とは別に管理します。
2現状分析
新領域売上 = 各区分の(獲得顧客数 × 顧客あたり採用案件数 × 年間数量 × 部品単価)の合計。
EV20億円、半導体装置20億円、ロボット10億円の仮説なら合計50億円です。60億円の目標に10億円不足します。半導体部品市場1,000億円×2%も20億円であり、受注可能性を示す根拠にはなりません。
半導体20億円の内訳例は、顧客候補40社×試作採用50%×量産移行50%×1社2案件×年1万個×1万円です。
EV20億円・ロボット10億円も同じ案件単位で見積もる必要があり、この内訳は採用率と量産時期を置いた仮説です。
EV20億円は既存候補20社×採用50%×2案件×年1万個×1万円、ロボット10億円は候補20社×採用50%×1案件×年1万個×1万円の仮説です。各社・各案件の量産時期を営業リストで確認します。
3ボトルネック
着目した理由:売上は市場の大きさより、採用企業数と量産に進む案件数で決まります。候補への接点や認証実績を使える領域ほど、5年以内の売上につなげやすいと考えます。
改善すべきこと:試作採用率、量産への移行率、1社あたりの案件数を上げることが必要です。量産時期と受注数量を確認できる案件から選びます。
4打ち手
1. 既存顧客ルートでEV駆動系部品に参入。既存顧客の信用と販売経路を使い、試作採用までの時間を短くする。
価格競争による低利益率に注意して実行条件を確認します。
2. 半導体製造装置部品でリファレンス獲得→横展開。最初の採用実績で品質への不安を減らし、他社への採用率を上げる。
認証・実績づくりの先行投資が回収不能になるに注意して実行条件を確認します。
3. 医療機器部品への参入。認証を経て継続案件を得る案。認証期間が長いため、5年内の売上に含められる案件を確認する。
規制対応の負荷が大きく撤退困難に注意して実行条件を確認します。
候補案件を確度と量産時期で加重し、投資後の粗利と稼働率を評価します。EV・半導体の各20億円が半分しか成立しなければ合計30億円に下がるため、単一顧客依存と認定遅延を先に検証します。
5評価と推奨
短期は既存顧客のEV案件、中期は半導体装置の試作採用を優先します。現案50億円では目標に届かず、10億円分の案件追加または目標見直しが必要です。
よくあるミス
- BtoC的な発想(広告・ブランディング)で新規開拓を語る
- 自社の強みを定義せず、流行りの市場(EV・半導体)を挙げるだけになる
- 認証取得や実績づくりのリードタイムを無視した非現実的な計画を出す
面接官の深掘り質問
新規領域の営業は誰がやるべきですか?
既存営業は既存顧客対応で手一杯かつスキルが違う。技術がわかる専任チームを少数組成し、初期は経営直轄にする。組織論まで踏み込めるかが見られる。
M&Aで時間を買う選択肢はどうですか?
認証・顧客・実績を一括取得できるので合理的。ただし買収額と自前参入コスト+機会損失の比較、PMIリスクを添えて条件付きで肯定する。
評価ポイント
- 自社の技術資産の定義から入り、資産起点で市場を選べた
- 技術×用途マトリクスで転用先を構造的に洗い出せた
- 認証・実績というBtoB特有の参入障壁を評価軸に入れられた
- 時間軸の違う施策をポートフォリオとして組み、撤退基準まで設けられた