ケース面接ジムCase Interview Gym練習を始める
Publicケース難易度: 標準思考10分 / 回答5分

地方都市の空き家を減らすには|ケース面接の回答例と進め方

自治体が空き家問題を改善する打ち手を考えてください。

この問題をタイマー付きで練習する例題一覧に戻る

まずは自分で解いてみましょう。解答・解説は開くまで表示されません。

解答・解説を開く

回答の要点

構造化
放置空き家を新たな発生・解体・再利用に分解し、危険度と活用可能性で分類。
ボトルネック
所有者との調整や改修費用が解体・再利用を妨げるという仮説。
打ち手
危険な家の解体補助と活用できる家の流通支援を分ける。新たに増える放置空き家も含めて効果を測る。

面接官への確認例

  • 目的は倒壊等の危険除去か、空き家総数の削減か、移住促進の裏返しか
  • 対象は市街地の住宅か、郊外・集落部も含むか
  • 自治体の予算規模と、条例制定の権限は使える前提か

行き詰まったときの段階ヒント

ヒント1を開く

目的を、倒壊の危険がある空き家の除去か、空き家総数の削減かで先に切り分ける。対象地域(市街地か集落部か)も決める

ヒント2を開く

期末放置空き家 = 期首戸数 + 新規放置 − 解体 − 継続利用への復帰

ヒント3を開く

着目した理由:危険な家と再利用できる家では解決方法が違います。解体可能な700戸と活用可能な2,100戸という仮定から、費用と所有者の合意が行動を止めていないかを調べます。 改善すべきこと:所有者への連絡、合意、解体または利用開始まで進む件数を増やす必要があります。登録件数ではなく、放置状態を解消した戸数で判断します。

ヒント4を開く

危険・活用不可700戸のうち350戸を解体し、活用可2,100戸から600戸を継続利用へ戻すなら950戸減。解体補助50万円×350戸=1.75億円ですが、調査・権利整理・改修補助等は別費用です。 7,000戸は調査対象の台帳規模と仮置きし、危険等10%=700戸、活用可能30%=2,100戸、その他60%=4,200戸に分類します。再利用600戸は所有者接触1,000戸×合意75%×成約80%という仮説で、1,000戸は活用できる空き家から優先訪問する計画数です。

構造図: どう分解して解くか

放置空き家の解消約7,000戸・5年計画練習用の仮定。
放置される原因
解体費の負担
税負担・跡地利用個別条件を確認
相続の未整理
改善候補物件の分類
改善候補危険 × 活用不可700戸7,000戸×危険等10%(台帳で確認する仮説)
改善候補良好 × 活用可2,100戸7,000戸×活用可能30%(仮説)
その他4,200戸所有者の管理を促す
改善候補新たな放置年200戸なら+1,000戸解消950戸でも5年後は総数+50戸
物件の分類の計算根拠
物件の分類
改善候補危険 × 活用不可700戸7,000戸×危険等10%(台帳で確認する仮説)。半数350戸を解体
放置空き家の台帳7,000戸×対象の構成比10%危険度・権利・活用可能性で分類する仮説
改善候補良好 × 活用可2,100戸7,000戸×活用可能30%(仮説)。うち600戸を継続利用へ
放置空き家の台帳7,000戸×対象の構成比30%危険度・権利・活用可能性で分類する仮説
その他4,200戸所有者の管理を促す
新たな放置の計算根拠
改善候補新たな放置年200戸なら+1,000戸解消950戸でも5年後は総数+50戸
年間発生200戸/年台帳の前年との変化で確かめる仮説×対象期間5年

改善候補

着目した理由:危険な家と再利用できる家では解決方法が違います。解体可能な700戸と活用可能な2,100戸という仮定から、費用と所有者の合意が行動を止めていないかを調べます。

改善すべきこと:所有者への連絡、合意、解体または利用開始まで進む件数を増やす必要があります。登録件数ではなく、放置状態を解消した戸数で判断します。

打ち手と評価

  • 推奨空き家DB化と所有者への個別アプローチ

    所有者不明や連絡不足で止まっている案件を、判断できる段階へ進める。

    効果 高実行性 高1年
    リスク: 所有者特定に手間(相続未登記)
  • 解体費補助+跡地活用セット

    解体の費用負担と跡地への不安を減らし、危険な家の解体実施率を上げる。

    効果 中実行性 中2〜3年
    リスク: 財源負担とモラルハザード
  • 空き家バンク+改修補助での流通促進

    借り手との接点と改修資金を用意し、活用可能な家の利用開始率を上げる。

    効果 中実行性 中2〜5年
    リスク: 需要のない立地では機能しない

結論

危険物件の解体と活用可能物件の再利用を進めます。粗解消950戸、新規放置1,000戸なら総数は50戸増える試算です。発生予防も組み合わせます。

回答例(面接での話し方)

1前提

放置空き家7,000戸の仮想都市で、危険物件の除去と活用可能物件の再利用を5年間で進めます。全空き家率の低下とは目的を区別します。

2現状分析

期末放置空き家 = 期首戸数 + 新規放置 − 解体 − 継続利用への復帰。

危険・活用不可700戸のうち350戸を解体し、活用可2,100戸から600戸を継続利用へ戻すなら950戸減。

解体補助50万円×350戸=1.75億円ですが、調査・権利整理・改修補助等は別費用です。

7,000戸は調査対象の台帳規模と仮置きし、危険等10%=700戸、活用可能30%=2,100戸、その他60%=4,200戸に分類します。

再利用600戸は所有者接触1,000戸×合意75%×成約80%という仮説で、1,000戸は活用できる空き家から優先訪問する計画数です。

3ボトルネック

着目した理由:危険な家と再利用できる家では解決方法が違います。解体可能な700戸と活用可能な2,100戸という仮定から、費用と所有者の合意が行動を止めていないかを調べます。

改善すべきこと:所有者への連絡、合意、解体または利用開始まで進む件数を増やす必要があります。登録件数ではなく、放置状態を解消した戸数で判断します。

4打ち手

1. 空き家DB化と所有者への個別アプローチ。所有者不明や連絡不足で止まっている案件を、判断できる段階へ進める。

所有者特定に手間(相続未登記)に注意して実行条件を確認します。

2. 解体費補助+跡地活用セット。解体の費用負担と跡地への不安を減らし、危険な家の解体実施率を上げる。

財源負担とモラルハザードに注意して実行条件を確認します。

3. 空き家バンク+改修補助での流通促進。借り手との接点と改修資金を用意し、活用可能な家の利用開始率を上げる。

需要のない立地では機能しないに注意して実行条件を確認します。

対象台帳で危険度・所有者確認・成約後の居住継続を追い、補助なしでも動いた物件を比較します。権利整理や行政対応の可否は個別に確認し、一律に解体できる前提を置きません。

5評価と推奨

危険物件の解体と活用可能物件の再利用を進めます。粗解消950戸、新規放置1,000戸なら総数は50戸増える試算です。発生予防も組み合わせます。

よくあるミス

  • 「リノベして若者を呼ぶ」など、需要のない立地でも通用するかの検証がない施策一本槍
  • 所有者がなぜ放置するかのインセンティブ分析を飛ばす
  • 行政の限られた予算・人員という制約を無視した総花的な提案

面接官の深掘り質問

解体補助は「ゴネ得」を生みませんか?

補助対象を危険度基準で限定し、勧告・代執行(費用は所有者請求)という強制側の手段とセットにすることでモラルハザードを抑える、と制度設計で答える。

空き家は今後も増え続けます。根本的にはどうすべきですか?

発生側(相続時の登記義務化・住み替え時の市場流通促進)とまち側(立地適正化=居住エリアの集約)に踏み込む。対症療法と構造対策を分けて答える。

評価ポイント

  • 空き家をライフサイクルで捉え、放置の原因(税制・費用・相続)に踏み込めた
  • 危険度×活用可能性の分類で施策を対応づけられた
  • 所有者特定というデータの土台に気づけた
  • 法的手段(特措法)と支援策の組み合わせを設計できた

Related Practice

次に解きたい問題

ケース面接 / 社会課題解決

高齢者の社会的孤立を減らすには

一人暮らし高齢者の社会的孤立を減らす施策を、自治体の立場で考えてください。

解答例を見る
ケース面接 / Publicケース

東京都の通勤ラッシュを解消するには

行政として通勤混雑を緩和する施策を提案してください。

解答例を見る
ケース面接 / Publicケース

地方の路線バスを維持するには

利用者減少で赤字が続く地方の路線バス網を、自治体としてどう維持するか考えてください。

解答例を見る
練習

ケース面接を本番形式で練習

思考時間と回答時間を区切って、口頭説明まで含めて練習できます。

ランダム出題開始

Related Guides

関連する解説

ケース面接の基礎を確認する

問題演習の前後に、基本の流れと評価ポイントを確認できます。

基礎ガイドを見る
ケース面接の例題と解き方

前提確認で聞くべきこと

ケース面接の冒頭で確認すべき目的、範囲、制約をまとめます。

詳細を見る
ケース面接の例題と解き方

ImpactとFeasibilityの使い方

施策を評価する代表的な2軸と、面接での使い方を説明します。

詳細を見る
ケース面接の例題と解き方

Publicケースの解き方

行政・自治体・公共インフラの課題を扱うPublicケースの分解の型と評価軸を解説します。

詳細を見る