日本の水田面積はどれくらいか|フェルミ推定の解き方と解答例
米の消費量から逆算して日本の水田面積を推定してください。
自分で設定する論点
- 対象範囲と面積単位を決め、含める土地利用を自分で定義する
- 総面積から比率で見るか、需要量から逆算するかを選ぶ
- 山地、市街地、休耕地など、除外・補正すべき要素を確認する
- 作付けされている面積か、水田として存在する面積かを区別する
最初に確認・宣言すべきこと
- 「水田面積」は作付面積か、休耕田も含む田の総面積か
- 飼料用・加工用米も含むか
- 輸出入は無視してよいか(米はほぼ自給)
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
需要から逆算できる: 米の年間消費量 ÷ 単位面積あたり収量
ヒント2を開く
1人が1年に食べる米は約50kg(茶碗1杯65g×2杯×365日≒50kg)
ヒント3を開く
収量は10a(1,000m²)あたり約500kg、つまり1haあたり5tが相場
考え方
- 消費量(人口×1人あたり年間消費)から必要作付面積を逆算する
- 1人あたり消費は茶碗のご飯量から積み上げる
- 作付面積と田の総面積(休耕・転作を含む)の違いに触れる
解答の流れ
- 1人あたり年間消費: 茶碗2杯/日 × 65g × 365日 ≒ 50kg
- 総需要: 1.2億人 × 50kg = 600万t(業務用・加工用込みでやや上振れ)
- 単収: 1haあたり5t
- 必要作付面積 = 600万t ÷ 5t/ha = 120万ha
- 休耕田・転作地を含む「田」の総面積はこの2倍近くある、と定義差を添えて結論は作付ベースで約120万haとする
回答例
【結論】主食用米の作付面積は約120万ha、休耕・転作を含む水田の総面積は約2倍の230万ha規模と推定します。 【前提】米はほぼ自給されているため、国内消費から逆算します。 【分解式】必要面積 = 年間米消費量 ÷ 1haあたり収量。 【計算】1人の年間消費は、茶碗2杯(約130g)×365日で約50kg。人口1.2億人で約600万tの需要です。収量は10aあたり500kg=1haあたり5tが標準なので、600万t ÷ 5t/ha = 120万haとなります。 【検算】日本の国土3,800万haのうち耕地は約1割の400万ha強。その3割が主食用の米というのは、田園風景の実感や減反政策の歴史と整合します。なお「水田として存在する田」は転作・休耕を含めて230万ha前後あり、問いの定義によって答えが倍近く変わる点を申し添えます。
実際の数値との突き合わせ
農林水産省 耕地及び作付面積統計(2023年): 田の耕地面積 約235万ha、主食用米の作付面積 約124万ha
作付ベースで80万〜300万haに入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 1人あたり消費を100kg超と置く(それは1960年代の水準)
- 単収の桁を外す(1haあたり5t=10aあたり500kgを覚えておくと安全)
- 作付面積と水田総面積を区別せず、統計と合わない結論になる
面接官の深掘り質問
米の消費量は今後どうなりますか? 水田はどうすべきですか?
1人あたり消費は年1%強の減少トレンド+人口減で、需要は20年で2割減の方向。輸出・飼料用・大区画化による集約が論点、と需給両面で答える。
日本の米の市場規模(金額)は?
600万t × 60kgあたり1.5万円 ≒ 1.5兆円。量から金額への変換で、玄米価格と小売価格の違いに触れられると深い。
評価ポイント
- 需要からの逆算という筋の良いルートを選べた
- 1人あたり消費を茶碗のご飯から積み上げられた
- 作付面積と田の総面積の定義差に気づけた
- 国土・耕地面積との比率で検算できた