羽田空港の1日の利用者数は何人か|フェルミ推定の解き方と解答例
羽田空港を1日に利用する旅客数を推定してください。
自分で設定する論点
- 期間と単位をそろえ、実人数か延べ人数かを自分で決める
- 需要が発生する場面、時間帯、チャネルを分けて考える
- 頻度や1拠点あたり数量を仮定し、季節差や平休日差を確認する
- 送迎者や従業員を含むか、搭乗旅客に限るかを定義する
最初に確認・宣言すべきこと
- 搭乗する旅客のみか、送迎者・見学者・従業員も含むか
- 国内線と国際線の両方を含むか
- 乗り継ぎ客の二重カウントをどう扱うか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
供給側(便数×1便あたり乗客)から積むのが精度を出しやすい
ヒント2を開く
羽田は2本以上の滑走路が終日稼働。1時間あたり発着回数×稼働時間で便数を出せる
ヒント3を開く
国内線は中型機中心で1便150〜200席、搭乗率は7割前後が相場
考え方
- 旅客数 = 発着便数 × 1便あたり乗客数、と供給側から分解する
- 発着回数は滑走路の処理能力(1本あたり1時間30回前後)から推定する
- 国内線と国際線で機材サイズと搭乗率を分けて置く
解答の流れ
- 発着回数: 滑走路4本のうち実質2〜3本稼働 × 1時間30回 × 15時間 ≒ 1,200回/日
- うち出発は半分の600便。国内線500便・国際線100便と置く
- 国内線: 500便 × 170席 × 搭乗率70% ≒ 6万人が出発
- 国際線: 100便 × 300席 × 75% ≒ 2.3万人が出発。到着も同数とみて往復合計 (6万+2.3万) × 2 ≒ 17万人
- 繁忙期の上振れを含めて1日約17万〜25万人、代表値約20万人と結論する
回答例
【結論】羽田空港の1日の旅客数は約20万人(出発・到着合計)と推定します。 【前提】搭乗旅客に限定し、送迎者や従業員は除きます。国内線・国際線の両方を含みます。 【分解式】旅客数 = 発着便数 × 1便あたり乗客数。便数は滑走路の処理能力から出します。 【計算】滑走路は1本あたり1時間30回発着でき、実質2〜3本が15時間稼働すると1日約1,200回。半分の600便が出発便で、国内線500便×170席×搭乗率70%≒6万人、国際線100便×300席×75%≒2.3万人。到着も同数として合計約17万人、繁忙期を含めた平均で約20万人です。 【検算】年間に直すと約7,300万人。羽田の年間旅客数は8,000万人超で世界トップクラスという報道と桁が合います。
実際の数値との突き合わせ
国土交通省 空港管理状況(2023年度): 羽田空港の年間旅客数 約8,500万人(1日平均約23万人)
10万〜40万人/日に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 出発のみを数えて半分に過小評価する
- 1便の乗客を500人など大型機前提で置き、過大になる
- 需要側(誰が何のために乗るか)から入って構造が作れず時間切れになる
面接官の深掘り質問
空港内の飲食・物販の1日売上を概算すると?
20万人 × 利用率40% × 客単価1,200円 ≒ 1億円/日。搭乗前の滞在時間が長いほど購買率が上がる、という構造に触れられるとよい。
成田空港と比べて利用者数はどちらが多い?
羽田は都心近接で国内線ハブ、成田は国際線・LCC中心。旅客数は羽田が約2倍、と路線構成の違いから説明する。
評価ポイント
- 滑走路の処理能力という供給制約から便数を出せた
- 国内線と国際線で機材・搭乗率を分けられた
- 出発と到着の両方を数える定義を明確にできた
- 年間換算で既知の数字と検算できた