新幹線のぞみ1本(東京→新大阪)の売上はいくらか|フェルミ推定の解き方と解答例
座席数、乗車率、運賃から、のぞみ1本が東京から新大阪まで走ったときの売上を推定してください。
自分で設定する論点
- 対象店舗や拠点の標準像を自分で置く
- 客数、客単価、営業時間、営業日など、売上式の変数を選ぶ
- 立地差、時間帯差、繁忙期をどう補正するか考える
- 途中駅での乗降をどう扱うか、簡略化の方針を決める
最初に確認・宣言すべきこと
- 途中駅(名古屋・京都)での乗降を考慮するか、単純化してよいか
- 指定席・自由席・グリーン車の構成を考慮するか
- 回数券・割引の実勢価格を使うか、定価か
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
売上 = 座席数 × 乗車率 × 平均運賃。まず1編成の座席数から
ヒント2を開く
のぞみは16両編成で約1,300席。1両80席×16両で概算できる
ヒント3を開く
全員が東京-新大阪(1.4万円)ではない。途中区間の利用を平均単価で下げる
考え方
- 編成の座席数を車両数×1両あたり席数で概算する
- 乗車率と、区間利用を反映した平均収受額を分けて置く
- グリーン車の単価上乗せに触れ、精緻化の方向を示す
解答の流れ
- 座席数: 16両 × 平均80席 ≒ 1,300席
- 乗車率: 平日日中をならして70% → 約900人
- 平均収受額: 東京-新大阪1.4万円だが、名古屋等の区間利用を含め平均1.1万円と置く
- 売上 = 900人 × 1.1万円 ≒ 1,000万円
- 結論は1本約1,000万円。満席なら約1,900万円、と上限も添える
回答例
【結論】のぞみ1本(東京→新大阪)の売上は約1,000万円と推定します。 【前提】平日の平均的な便を想定し、途中駅での入れ替わりは平均単価に織り込みます。 【分解式】売上 = 座席数 × 乗車率 × 平均収受額。 【計算】のぞみは16両編成で、1両あたり約80席として約1,300席です。乗車率は朝夕の高い便と日中をならして70%、約900人が乗っています。運賃は東京-新大阪で約1.4万円ですが、東京-名古屋などの区間利用や割引を含めると1人あたり平均1.1万円程度です。900人 × 1.1万円 ≒ 1,000万円となります。 【検算】のぞみは1日に上下150本以上運行されており、1本1,000万円なら東海道新幹線だけで年5,000億円超。JR東海の運輸収入(約1.4兆円)の中核という位置づけと整合します。
実際の数値との突き合わせ
JR東海の公表値からの概算: のぞみは1,323席。東京-新大阪の運賃約1.4万円で満席なら約1,900万円
500万〜2,000万円に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 全員が全区間乗車の定価で計算し、3〜4割過大になる
- 座席数の桁を外す(300席や5,000席)
- グリーン車・指定席・自由席の構成に全く触れない
面接官の深掘り質問
1本走らせるコストはいくらだと思いますか?
電力・車両償却・乗務員・線路使用の変動費は数百万円で、限界利益率が非常に高い装置産業。だから増発・高頻度運行が合理的、という構造で答える。
リニア開業後、のぞみの売上はどうなりますか?
時間価値の高いビジネス客がリニアに移り、のぞみは観光・価格重視層向けに。乗車率と平均単価の両方が下がる一方、割引で需要を埋める戦略に変わる、とセグメントで答える。
評価ポイント
- 座席数を車両数×席数で概算できた
- 満席ではなく乗車率でならせた
- 区間利用による平均単価の低下に気づけた
- 運行本数×1本売上で全体収入と接続して検算できた