全国のタクシーの年間走行距離は合計何kmか|フェルミ推定の解き方と解答例
台数と1台あたり稼働距離から、全国のタクシーの年間走行距離を推定してください。
自分で設定する論点
- 推定対象を台数、店舗数、席数などのユニットに分解する
- 1ユニットあたりの稼働時間、回転率、生産量を自分で仮定する
- 繁忙差、低稼働分、平均値の置き方をレンジで確認する
- 法人タクシーと個人タクシーを合算するか、範囲を決める
最初に確認・宣言すべきこと
- 法人・個人タクシーの両方を含むか
- ハイヤーや配車アプリ専業車両は含むか
- 実車(客を乗せた)距離か、回送を含む総走行距離か
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
全体 = 台数 × 1台あたり年間走行距離、のシンプルな掛け算
ヒント2を開く
タクシーは全国に20万〜30万台。都市の交通量の実感から補正する
ヒント3を開く
1台の1日走行は、営業時間×平均速度、または乗車回数×1回あたり距離で置ける
考え方
- 台数と1台あたり距離の2つのユニットに分ける
- 1台の1日走行距離を営業時間×走行割合×平均時速で組み立てる
- 隔日勤務など稼働日数の現実を織り込む
解答の流れ
- 台数: 法人約20万台+個人約3万台で約25万台と置く
- 1日走行: 営業18時間のうち走行が5割、市街地の平均時速20km → 約180km/日
- 稼働日数: 隔日勤務や車両整備を考え、車両あたり年間250日稼働と置く
- 1台あたり年間 180km × 250日 = 4.5万km
- 合計 25万台 × 4.5万km ≒ 110億km。低稼働の地方車両を割り引き、結論は約100億kmとする
回答例
【結論】全国のタクシーの年間走行距離は合計約100億kmと推定します。 【前提】法人・個人タクシーを合わせ、回送を含む総走行距離を数えます。 【分解式】総走行距離 = 台数 × 1台あたり1日走行距離 × 年間稼働日数。 【計算】台数は法人約20万台、個人約3万台で計25万台とします。1台の1日は、18時間営業のうち半分を走行に使い、市街地平均時速20kmで約180km。隔日勤務や整備日を考えて車両は年250日稼働とすると、1台あたり年4.5万kmです。25万台 × 4.5万km ≒ 110億km、地方の低稼働車を割り引いて約100億kmとします。 【検算】1台年4.5万kmは自家用車(年1万km)の4〜5倍で、営業車として自然な水準です。地球25万周分という規模感になります。
実際の数値との突き合わせ
全国ハイヤー・タクシー連合会の統計: 法人・個人合計約30万台、総走行キロは年間100億km規模
50億〜200億kmに入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 1日の走行を500kmなど高速道路並みに置く(市街地の低速を忘れる)
- 365日フル稼働と置き、隔日勤務の実態を落とす
- 台数の桁を外す(タクシーは乗用車全体の0.4%程度)
面接官の深掘り質問
タクシー業界全体の年間売上はいくらになりますか?
総走行100億kmのうち実車率45% × 1kmあたり運賃400円 ≒ 1.8兆円。距離→売上の変換に実車率という業界特有の係数を挟めるか。
ライドシェア解禁で走行距離はどう変わると思いますか?
供給不足の深夜・地方で走行が増える一方、既存タクシーと奪い合いも起きる。総需要(移動回数)が増えるのか、担い手が変わるだけかを分けて答える。
評価ポイント
- 台数×単位距離×稼働日数の3要素に分解できた
- 1日距離を営業時間と平均時速から組み立てられた
- 自家用車との倍率で単位あたりの妥当性を確認できた
- 実車と総走行の定義差に触れられた