日本の自家用車は何台あるか|フェルミ推定の解き方と解答例
世帯数、地域差、複数台保有を考慮して日本の自家用車台数を推定してください。
自分で設定する論点
- 個人、世帯、法人など、保有主体をどう分けるかを決める
- 地域、年代、用途による保有率の差をどこまで見るか考える
- 複数保有、未稼働、業務用を含めるかを自分で整理する
- 自家用の乗用車に限定し、社用車・トラックは除くと宣言する
最初に確認・宣言すべきこと
- 対象は個人保有の乗用車のみか、社用車・営業車も含むか
- バイク・軽トラックは除いてよいか
- 登録済みだがほぼ使われていない車も数えるか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
車は世帯単位の保有。世帯数約6,000万から入る
ヒント2を開く
保有率は都市と地方で大きく違う。2つに分けるだけで精度が上がる
ヒント3を開く
地方は1人1台(世帯に2台)も珍しくない、という実感を使う
考え方
- 世帯を母数に、都市部と地方で保有率・保有台数を分ける
- 「都市は車なし世帯が多い」「地方は複数台」という生活実感を仮定の根拠にする
- 運転免許保有者数など別の母数で検算する
解答の流れ
- 世帯6,000万を都市部40%(2,400万)と地方60%(3,600万)に分ける
- 都市部: 保有率50% × 平均1台 = 1,200万台
- 地方: 保有率90% × 平均1.5台 = 4,900万台
- 合計約6,100万台
- 検算: 免許保有者約8,000万人の0.7〜0.8台/人という水準で違和感なし。結論は約6,000万台とする
回答例
【結論】日本の自家用乗用車は約6,000万台と推定します。 【前提】個人・家庭で保有する乗用車に限定し、社用車やトラックは除きます。 【分解式】保有の単位は世帯なので、世帯数 × 保有率 × 平均保有台数。生活様式が違う都市部と地方に分けます。 【計算】6,000万世帯のうち都市部が4割の2,400万世帯。電車移動が中心のため保有率50%・1台で1,200万台。地方は3,600万世帯で、大人1人に1台が必要な地域も多く保有率90%・平均1.5台で4,900万台。合計約6,100万台です。 【検算】運転免許保有者は約8,000万人。1人あたり0.75台という水準は、都市の非保有層を考えると自然です。約6,000万台と結論します。
実際の数値との突き合わせ
自動車検査登録情報協会(2023年): 乗用車保有台数 約6,200万台
4,000万〜8,000万台に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 人口を母数にして「1人0.5台」など根拠の説明しにくい仮定を置く
- 都市と地方の差を無視して全国一律の保有率にする
- 乗用車と全自動車(トラック含む約8,000万台)を混同する
面接官の深掘り質問
国内の新車販売台数は年間何台になりますか?
ストック6,000万台 ÷ 平均保有年数13年 ≒ 年間450万台。ストック÷寿命=フローの定石変換。中古流通は含まない点に注意。
カーシェアの普及で保有台数はどこまで減ると思いますか?
置き換わるのは「都市部の低頻度利用層」。都市部1,200万台のうち週1回未満利用が3割、その半分が手放すなら約200万台減、とセグメントで答える。
評価ポイント
- 都市部と地方という保有構造の違いをセグメントにできた
- 保有率・複数台保有の仮定に生活実感の根拠を添えられた
- 免許保有者数という別母数で検算できた
- 社用車を除くなどの範囲宣言ができた