タクシー不足を解消するには|ケース面接の回答例と進め方
都市部の深夜タクシー不足を改善する施策を提案してください。
まずは自分で解いてみましょう。解答・解説は開くまで表示されません。
解答・解説を開く
回答の要点
- 構造化
- 乗車できる件数を稼働台数×1台あたりの対応件数に分解。
- ボトルネック
- 配車の偏りと、需要が集中する時間・場所の車両不足に着目。
- 打ち手
- 配車効率を改善し、不足時間帯の供給を追加。成立率90%には平均計算で少なくとも追加32台が必要。
面接官への確認例
- 不足は終日か、深夜・雨天・繁華街に集中しているか(後者としてよいか)
- 主体はタクシー会社か行政か(行政+業界の協調としてよいか)
- ライドシェアの制度動向はどこまで前提にするか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
終日の台数不足か、深夜・雨天・繁華街に偏ったミスマッチかを先に見極める。立場も行政か事業者かで決めておく
ヒント2を開く
成立件数 ≤ min(依頼数、稼働車両 × 空車移動も含む毎時完了回数)
ヒント3を開く
着目した理由:既存車両の改善後も配車成立率86.3%で、目標90%へ48件/時不足します。配置の改善だけでは足りないため、不足時間帯の台数と1台の対応件数に着目します。 改善すべきこと:依頼が来る場所と時刻に対応できる件数を増やす必要があります。他時間帯から車両を移す場合は移動元の不足も確認し、待ち時間まで評価します。
ヒント4を開く
600台×毎時1.5回=900件で雨天成立率69%。稼働10%増と回転1.7回が同時に実現すれば660×1.7=1,122件、成立率86.3%。90%に必要な1,170件まで48件/時不足し、毎時1.5回なら追加32台が必要です。 稼働600台は保有1,000台×当該時間の運転者確保60%、660台は66%への改善仮説です。1.5回/時は迎車・待機15分+乗車20分+降車5分=40分の逆数。雨天1,300件は晴天1,000件×1.3倍の需要仮説です。
構造図: どう分解して解くか
完了可能件数の計算根拠
改善候補
着目した理由:既存車両の改善後も配車成立率86.3%で、目標90%へ48件/時不足します。配置の改善だけでは足りないため、不足時間帯の台数と1台の対応件数に着目します。
改善すべきこと:依頼が来る場所と時刻に対応できる件数を増やす必要があります。他時間帯から車両を移す場合は移動元の不足も確認し、待ち時間まで評価します。
打ち手と評価
結論
配置とシフトを改善し、雨天の不足分を絞って追加供給を試します。32台は平均計算上の最低増分で、必要な余裕は待ち時間の実測で決めます。
回答例(面接での話し方)
1前提
仮想の繁華街の雨天深夜に、1時間1,300件の依頼に対する成立率を90%へ上げます。晴天1,000件と分け、人数ではなく依頼件数でそろえます。
2現状分析
成立件数 ≤ min(依頼数、稼働車両 × 空車移動も含む毎時完了回数)。
600台×毎時1.5回=900件で雨天成立率69%。
稼働10%増と回転1.7回が同時に実現すれば660×1.7=1,122件、成立率86.3%。
90%に必要な1,170件まで48件/時不足し、毎時1.5回なら追加32台が必要です。
稼働600台は保有1,000台×当該時間の運転者確保60%、660台は66%への改善仮説です。
1.5回/時は迎車・待機15分+乗車20分+降車5分=40分の逆数。
雨天1,300件は晴天1,000件×1.3倍の需要仮説です。
3ボトルネック
着目した理由:既存車両の改善後も配車成立率86.3%で、目標90%へ48件/時不足します。配置の改善だけでは足りないため、不足時間帯の台数と1台の対応件数に着目します。
改善すべきこと:依頼が来る場所と時刻に対応できる件数を増やす必要があります。他時間帯から車両を移す場合は移動元の不足も確認し、待ち時間まで評価します。
4打ち手
1. 需要予測×深夜インセンティブ。需要の多い時間と場所に稼働を誘導し、空車の偏りを減らす。
担い手の絶対数は増えないに注意して実行条件を確認します。
2. タクシー会社管理型ライドシェア。既存の運転者の移籍分を除き、不足時間帯に追加で対応できる車両を増やす。
安全品質・既存ドライバーの反発に注意して実行条件を確認します。
3. 相乗り・乗合の拡充。近い方向へ向かう客を一緒に運び、1台で対応できる依頼数を増やす。
利用者の心理的抵抗に注意して実行条件を確認します。
地域・時間帯別に依頼から乗車までの時間と断念を測ります。追加供給手段は制度上の可否・安全管理・担い手確保を条件として検証し、既存供給からの運転者移動を純増にしません。
5評価と推奨
配置とシフトを改善し、雨天の不足分を絞って追加供給を試します。32台は平均計算上の最低増分で、必要な余裕は待ち時間の実測で決めます。
よくあるミス
- 「台数を増やす」と言うだけで、昼の供給過剰・担い手不足に触れない
- ライドシェア全面解禁を無条件に主張し、安全・既存業界との調整を無視する
- 値上げだけを提案し、供給の構造問題を放置する
面接官の深掘り質問
ダイナミックプライシングは導入すべきですか?
需給を一致させる理論的な正解だが、公共交通的性格と「雨の日の値上げ」への社会的受容が論点。上限付き・事前明示の範囲で段階導入、と条件付きで答える。
自動運転タクシーはいつ解になりますか?
導入時期を先に断定せず、運行区域・天候・遠隔支援・制度・採算の成立条件で判断する。限定区域の実証結果が繁華街の深夜にも当てはまるかを確認し、短期の人員対策と分けて検討する。
評価ポイント
- 絶対不足でなく時間帯・場所のミスマッチと定義できた
- 車両でなく担い手がボトルネックだと特定できた
- ライドシェアを安全管理とセットで評価できた
- 需要側(相乗り・分散)のレバーにも触れられた