美容室1店舗の月商はいくらか|フェルミ推定の解き方と解答例
スタイリスト数、回転、単価から美容室1店舗の月商を推定してください。
自分で設定する論点
- 推定対象を台数、店舗数、席数などのユニットに分解する
- 1ユニットあたりの稼働時間、回転率、生産量を自分で仮定する
- 繁忙差、低稼働分、平均値の置き方をレンジで確認する
- 個人経営の標準的な店を想定するか、大型チェーン店かを決める
最初に確認・宣言すべきこと
- 個人経営の小規模店を想定してよいか
- 物販(シャンプー等)の売上も含むか
- スタイリスト何人の店を標準とするか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
美容室の生産能力はスタイリストの手数で決まる。席数ではなく人数×施術回転で考える
ヒント2を開く
カットは1時間、カラーは2時間。1人が1日にさばけるのは6〜8人
ヒント3を開く
予約が埋まる週末と空きのある平日で稼働率が違う
考え方
- スタイリスト数 × 1人あたり1日客数 × 客単価 × 営業日数で組む
- 1日客数は施術時間から逆算する(8時間 ÷ 平均1.2時間 × 稼働率)
- 客単価はカットのみとカラー込みのミックスで置く
解答の流れ
- 標準店: スタイリスト2人(+アシスタント)と置く
- 1人の1日: 営業10時間 ÷ 平均施術1.2時間 × 予約稼働率70% ≒ 6人
- 客単価: カット5,000円とカラー・パーマ1万円が半々 → 平均7,000円
- 1日売上 = 2人 × 6人 × 7,000円 = 8.4万円
- 月25日営業で月商約210万円。結論は約200万円、レンジ100万〜400万円とする
回答例
【結論】スタイリスト2人の標準的な美容室の月商は約200万円と推定します。 【前提】個人経営の小規模店(スタイリスト2人+アシスタント)を想定し、施術売上を中心に数えます。 【分解式】月商 = スタイリスト数 × 1人あたり1日客数 × 客単価 × 営業日数。 【計算】1人のスタイリストは、営業10時間を平均施術時間1.2時間で割り、予約の埋まり具合70%を掛けると1日約6人を担当できます。客単価はカットのみ5,000円とカラー込み1万円が半々で平均7,000円。1日売上は2人×6人×7,000円=8.4万円、月25日営業で約210万円です。 【検算】美容室は全国に約25万軒と理美容業界で最多の店舗数があり、市場規模約1.5兆円を割ると1店あたり年600万円。ただし低稼働のフリーランス店を含む平均のため、営業実態のある店では月100万〜200万円が中心と整合します。
実際の数値との突き合わせ
厚生労働省 衛生行政報告例・業界推計: 美容室は全国約25万軒。営業実態のある店の平均月商は100万〜150万円程度とされる
50万〜400万円に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 席数×回転で計算し、施術者がボトルネックである構造を外す
- 毎日満枠(稼働率100%)で置く
- 客単価をカット料金のみで置き、カラー・パーマの構成を忘れる
面接官の深掘り質問
この店の利益はいくら残りますか?
月商200万から、家賃20万・材料費10%・アシスタント人件費25万などを引き、オーナー取り分は50万〜80万円。労働集約型の構造を数字で示す。
月商を1.5倍にする打ち手は?
施術者数がボトルネックなので、増員か、単価アップ(トリートメント等の追加メニュー・物販)か、稼働率向上(平日割引)か。制約条件から打ち手を選ぶ。
評価ポイント
- 生産能力を席数でなく施術者の手数で捉えられた
- 1日客数を施術時間から逆算できた
- メニュー構成で客単価のミックスを作れた
- 業界全体(市場規模÷店舗数)との関係に触れられた