宅配ピザ店の利益率を改善するには|ケース面接の回答例と進め方
宅配ピザ事業の利益率を上げる施策を提案してください。
まずは自分で解いてみましょう。解答・解説は開くまで表示されません。
解答・解説を開く
回答の要点
- 構造化
- 利益を売上から材料費・店内人件費・配達費・その他費用を引いて整理。
- ボトルネック
- 月120万円の配達費、1件468.75円に改善余地があるという仮説。
- 打ち手
- 持ち帰り誘導と配達効率化を実施。月42万円の削減仮説に対し、増益目標40万円を満たすには追加費用を2万円以内に抑える。
面接官への確認例
- 対象はチェーン全体か1店舗か
- 売上は維持する前提か、多少落ちても利益額優先か
- 現状の利益率水準を仮決めしてよいか(営業利益率5%など)
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
対象をチェーン全体か1店舗かで先に切り分け、現状の利益率(営業利益率5%など)を仮決めしてから始める
ヒント2を開く
利益 = 値引き後売上 − 商品原価 − 店内人件費 − 配達費 − 販促等費用
ヒント3を開く
着目した理由:配達費は月120万円、売上の15%を占めます。1件468.75円かかるため、配達件数と1件あたりの作業時間を変えられる余地に着目します。 改善すべきこと:売上を大きく失わず、配達にかかる支払いを減らす必要があります。目標増益40万円に対し削減見込み42万円なので、誘導費などの追加負担を2万円以内に抑える案を選びます。
ヒント4を開く
月3,200注文、配達2,560件。配達費は売上の15%=120万円、1件468.75円と置きます。持帰り比率20%→35%で配達費97.5万円、残る配達の処理効率25%改善で78万円。追加費用などを引く前の削減額42万円から誘導費と実際に減らない固定人件費を差し引きます。 月3,200注文は売上800万円÷1注文2,500円、配達2,560件はその80%です。月を30日とすれば日約107注文。持帰り比率15ポイント増は、配達客80%のうち対象25%×持帰り転換75%という仮説です。
構造図: どう分解して解くか
配達人件費の計算根拠
改善候補
着目した理由:配達費は月120万円、売上の15%を占めます。1件468.75円かかるため、配達件数と1件あたりの作業時間を変えられる余地に着目します。
改善すべきこと:売上を大きく失わず、配達にかかる支払いを減らす必要があります。目標増益40万円に対し削減見込み42万円なので、誘導費などの追加負担を2万円以内に抑える案を選びます。
打ち手と評価
結論
持帰り誘導と配達効率化を優先します。追加費用などを引く前の削減額は月42万円。これに対し目標の増益は40万円なので、誘導費と残る固定費の余地は2万円です。支払い費用まで減る施策から実施します。
回答例(面接での話し方)
1前提
ピザ店の月商800万円、利益率5%を10%へ上げるケースです。受注単価2,500円・配達80%とし、費用表との不一致を先に解消します。
2現状分析
利益 = 値引き後売上 − 商品原価 − 店内人件費 − 配達費 − 販促等費用。
月3,200注文、配達2,560件。
配達費は売上の15%=120万円、1件468.75円と置きます。
持帰り比率20%→35%で配達費97.5万円、残る配達の処理効率25%改善で78万円。追加費用などを引く前の削減額42万円から誘導費と実際に減らない固定人件費を差し引きます。
月3,200注文は売上800万円÷1注文2,500円、配達2,560件はその80%です。月を30日とすれば日約107注文。
持帰り比率15ポイント増は、配達客80%のうち対象25%×持帰り転換75%という仮説です。
3ボトルネック
着目した理由:配達費は月120万円、売上の15%を占めます。1件468.75円かかるため、配達件数と1件あたりの作業時間を変えられる余地に着目します。
改善すべきこと:売上を大きく失わず、配達にかかる支払いを減らす必要があります。目標増益40万円に対し削減見込み42万円なので、誘導費などの追加負担を2万円以内に抑える案を選びます。
4打ち手
1. 持ち帰り比率の引き上げ。購入を続けてもらいながら持ち帰りを増やし、配達が必要な件数を減らす。
配達注文の単純減(共食い)に注意して実行条件を確認します。
2. 配達バッチ化・シフト最適化。近い届け先をまとめ、1件あたりの移動時間と必要な勤務時間を減らす。
配達時間の悪化による顧客満足低下に注意して実行条件を確認します。
3. クーポンの顧客別精緻化。割引がなくても買う顧客への値引きを減らし、同じ注文から残る利益を増やす。
値引き前提の客の離反に注意して実行条件を確認します。
持帰り促進の追加値引き、注文減、バッチ配達の遅延を検証します。42万円を全額削減できれば利益40→82万円、率10.25%ですが、費用増が月2万円を超えるだけで10%を下回ります。
5評価と推奨
持帰り誘導と配達効率化を優先します。追加費用などを引く前の削減額は月42万円。これに対し目標の増益は40万円なので、誘導費と残る固定費の余地は2万円です。支払い費用まで減る施策から実施します。
よくあるミス
- コスト構造を立てずに「材料費を下げる」など個別論に飛ぶ
- 配達というコストドライバーを見落とし、原価の話だけになる
- クーポン廃止を単純に提案し、注文数への影響を無視する
面接官の深掘り質問
配達をUber Eatsに外注するのはどうですか?
固定の配達員人件費が変動費化する一方、手数料3割は自社配達より高くつく場合が多い。注文密度の低い時間帯・エリアだけ外注するハイブリッドが合理的、と使い分けで答える。
そもそも宅配ピザの市場は伸びていますか?
コロナで拡大後、フードデリバリー全体との競争に晒されて頭打ち。市場が伸びない中では利益率改善とシェア維持の両立が必要、と市場文脈を添える。
評価ポイント
- P/Lを仮決めして定量的に議論できた
- 配達人件費という業態特有のコスト構造に注目できた
- 持ち帰り誘導という「値引きしてもなお得」な構造を理解できた
- クーポン精緻化の客数減リスクに触れ、検証設計を添えられた