日本の自転車は何台あるか|フェルミ推定の解き方と解答例
日本で保有されている自転車の台数を推定してください。
自分で設定する論点
- 個人、世帯、法人など、保有主体をどう分けるかを決める
- 地域、年代、用途による保有率の差をどこまで見るか考える
- 複数保有、未稼働、業務用を含めるかを自分で整理する
- 放置・死蔵されている自転車を含めるかを決める
最初に確認・宣言すべきこと
- 使われていない死蔵自転車も含むか
- 子ども用・スポーツ用・電動アシストをすべて含むか
- シェアサイクルや企業保有も含むか
行き詰まったときの段階ヒント
ヒント1を開く
自転車は個人単位の保有。ただし保有率はライフステージで大きく変わる
ヒント2を開く
小中高生はほぼ全員、都市の通勤層と主婦層が高く、車社会の地方の大人は低い
ヒント3を開く
「駅前の駐輪場の規模」や「1世帯あたり玄関先の台数」の実感で検算できる
考え方
- ライフステージ別(学生・都市の大人・地方の大人・高齢者)に保有率を置く
- 使用中と死蔵を分け、定義を明確にして数える
- 年間販売台数×平均保有年数という別ルートで検算する
解答の流れ
- 小中高生+大学生(1,700万人): 通学の足で保有率90% ≒ 1,500万台
- 都市部の大人(4,000万人): 買い物・駅までの足で保有率60% ≒ 2,400万台
- 地方の大人(4,000万人): 車中心で保有率30% ≒ 1,200万台
- 高齢者(3,000万人): 保有率40% ≒ 1,200万台。合計約6,300万台
- 検算: 年間販売約600万台 × 平均保有10年 ≒ 6,000万台で整合。結論は約6,500万台とする
回答例
【結論】日本の自転車保有台数は約6,500万台、国民2人に1台と推定します。 【前提】死蔵気味のものも含む保有ベースで、子ども用から電動アシストまで全種類を数えます。 【分解式】保有率がライフステージで大きく異なるため、セグメント別人口 × 保有率で積み上げます。 【計算】通学に使う小中高大生1,700万人は90%で1,500万台。都市部の大人4,000万人は駅・買い物の足として60%で2,400万台。車社会の地方の大人4,000万人は30%で1,200万台。高齢者3,000万人は40%で1,200万台。合計約6,300万台です。 【検算】国内の自転車販売は年間約600万台で、平均10年手元に残るとするとストック6,000万台。積み上げと一致するので、約6,500万台と結論します。
実際の数値との突き合わせ
自転車産業振興協会などの推計: 自転車保有台数 約6,800万台
4,000万〜9,000万台に入っていれば桁感OK
よくあるミス
- 全人口一律の保有率で置き、通学需要の構造を見落とす
- 「使っている台数」と「保有台数」を混同する
- 地方=自転車が多い、という思い込み(実際は車に代替されやすい)
面接官の深掘り質問
電動アシスト自転車は今後何台まで増えると思いますか?
現在の販売比率は約1割強。子乗せ・高齢者・坂の多い都市で置換が進み、ストック6,500万台の2〜3割=1,500万台規模までは伸びうる、と置換率で答える。
駅前の放置自転車問題を数字で説明すると?
駅利用者のうち自転車アクセスが2割、駐輪場収容がその8割なら、残り2割が路上に溢れる。需要(台数)と供給(収容能力)のギャップとして構造化する。
評価ポイント
- ライフステージと地域で保有率を変えられた
- 死蔵を含む「保有」の定義を最初に置けた
- 販売台数×保有年数の別ルート検算ができた
- 「2人に1台」という覚えやすい比率に要約できた